東京農業大学第三高等学校/東京農業大学第三高等学校附属中学校

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個を尊重した多彩な学び

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12月21日 第2学期終業式 校長訓話

2019年12月28日

 皆さんおはようございます。2学期の終業式の日を迎えました。今日、皆さんにしてほしいことは、2学期の振り返りです。通知表に書かれている成績や欠席・遅刻状況を見て、単に数字だけではなく、その背景にある、この間自分がどんな生活を送っていたのか、どんな取組をしていたのかを思い返してみてください。
中には、思うような成績が取れなくて、悔しい思いをした人もいるかもしれません。でも、その「悔しさ」というのがとても大切です。「悔しさ」を忘れないことが、自分を成長させるエネルギーとなります。通知表を見たら、現状を分析し、自分は今何をすべきなのかを考え、ぜひそれを行動に移してください。実行しなければ、自分を成長させることはできません。このことを忘れずにいてください。

 さて、先日、ノーベル賞の授賞式がありました。日本からは、化学賞を受賞した吉野彰さんが出席していました。毎年、必ず注目されるノーベル賞ですが、そもそもノーベル賞とはどういうものなのでしょう。これが、ダイナマイトを発明したスウェーデンの実業家、アルフレッド・ノーベルの遺言によって創設されたということは、おそらく皆さんも知っていると思います。では、なぜノーベルは、「人類に最大の貢献をもたらした人物に、毎年賞金を贈るものとする」という内容の遺言を残したのでしょうか。
 ノーベルが発明したダイナマイトは、世界の建設業や鉱山業の発展に多大な貢献をしました。当時進められていたパナマ運河の開削工事も、ダイナマイトの発明がなければどうなっていたかわからないほどです。しかし一方で、ダイナマイトは、人間を殺傷する道具としても使われるようになってしまいました。
 ノーベルは、ダイナマイトが産業の発展のために使われることを望み、生涯戦争を憎み、平和を心から願っていたのですが、ダイナマイトが兵器に利用され、多くの人々の命を奪う結果となり、心を痛めました。さらに、自分自身が、武器の売買で巨万の富を築いた「死の商人」というレッテルを貼られていることを知り、大きなショックを受けました。そこでノーベルは、自分の死後について、世間にどのように記憶されるか考えるようになり、考えたあげくに出した結論があの遺言だったのです。ノーベル賞には、平和を願い、人類の未来を思うノーベルの気高い精神が宿っているので、創設から100年以上たった今でも、その権威と威信はいささかの陰りもないのです。

 波乱万丈な人生を送ったノーベル、まさに「人生山あり谷あり」だったわけです。人生には、良いこともあれば悪いこともあると言われますが、人生の中で良い出来事と悪い出来事が起こる割合はどれくらいだと思いますか。私は、フィフティー・フィフティーではなく、良い出来事が3分の2、悪い出来事が3分の1くらいの割合ではないかと思います。その根拠を説明しましょう。人は、良いことが起こったときは嬉しくて「ハハッ」と笑いますので、8×8で64%となります。逆に、悪いことが起こったときは悲しくて「シクシク」と泣いてしまいますので、4×9で36%となります。どうでしょう、納得していただけましたか。

 さて、皆さん、良いことや嬉しいこと、プラスのことはどんどん口に出して言いましょう。だから「善」という漢字には「口」が含まれているのです。悪いことや悲しいこと、マイナスのことは心の中に収めてグッと堪えましょう。だから「悪」という漢字には「心」が含まれているのです。
でも、人は褒めたりポジティブなことを口にするだけでなく、どうしても悪口を言ったり弱音を口にしたりします。SNSで、他人を誹謗中傷する言葉をつぶやいてしまうこともあります。つまり、プラスのことだけでなくマイナスのことも言ってしまうわけです。そこで、口へんにプラス(+)とマイナス(-)でできている漢字が「吐」(はく)なのです。しかし、プラスのことポジティブなことを口からたくさん出していけば、マイナスがなくなりプラスだけになります。すると、漢字は「叶」(かなう)になるのです。

 良いことをたくさん言うと良いことが訪れます。弱音を吐かないで頑張っていれば、いつかは夢が叶います。生徒の皆さん、このことをぜひ心に留めおいてください。特に、3年生の皆さん、これから受験に立ち向かう人もたくさんいると思います。「絶対に受かるんだ」という強い気持ちでプラスの言葉を口にして、ぜひ夢を叶えてください。ここにいる皆で応援しています。

 最後になりますが、冬休み中も生活リズムを崩すことなく、また怪我や病気をせず、有意義な毎日を過ごしてほしいと思います。それでは皆さん、良い年を迎えてください。

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