東京農業大学第三高等学校/東京農業大学第三高等学校附属中学校

メニュー

個を尊重した多彩な学び

個を尊重した多彩な学び

個を尊重した多彩な学び

東京農業大学第三高等学校第35回入学式 校長式辞

2019年4月7日

本日、ここに第35回入学式を迎え、入学を許可された新入生の皆さん、入学おめでとうございます。桜の花も、皆さんを祝福するために、今日まで咲き続けてくれました。皆さんは、いま大きな期待を胸に抱いておられることと思います。この希望に満ちた清新な気持ちを、いつまでも忘れないでください。

ご出席いただきました保護者の皆様、お子さまの入学を心からお祝い申し上げます。今日まで、保護者として、いろいろなご苦労やご心痛もあったかと存じますが、これでひとまずご安心されたかと思います。また、学校法人東京農業大学とご来賓の皆々様には、ご多用中にもかかわらず、ご臨席を賜り、誠にありがとうございます。おかげさまをもちまして、このように盛大な入学式を挙行できますことを厚く御礼申し上げます。

ただ今、入学を許可いたしました538名の生徒の皆さんを確かにお預かりいたしました。本校の教職員を代表いたしまして、私どもの持てる力を最大限に発揮し、これから3年間、充実した高校生活が送れるよう、指導に当たりますことをお約束いたします。どうか、保護者の皆様、ご来賓の方々におかれましては、今後とも、本校の教育活動に対するご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

さて、本年度の入学者538名のうち、55名は中高一貫の内部進学者であり、483名が他校から入学しました。コース別では、Ⅰコース(進学重視)が111名、Ⅱコース(文武両道)が318名、Ⅲコース(スポーツ科学)が54名、そして中高一貫が先ほど述べましたように55名の内訳となっております。また、Ⅰコースは4クラス、Ⅱコースは8クラス、Ⅲコースは2クラス、中高一貫は2クラスの編成となっており、全部で16クラスです。新入生の皆さんは、それぞれのコースの特徴を活かして、自分の得意分野で活躍し、自分の能力を伸長させてくれることを期待しています。

 本校は、本年で創立35年を迎えます。この間、卒業生はそのほとんどが大学へ進学し、その後各界で活躍しております。また、スポーツの分野では、これまで全国大会や関東大会へ出場して入賞を果たすなど数々の輝かしい実績があります。このほか文化部では全国大会で入賞するほどの実績をもつクラブがあり、文字通り文武両道を目指し本校の着実な歩みを続けているところです。入学した皆さんは、ぜひとも先輩に続いて活躍していただき、本校を盛り上げまた自己目標の実現に努めてください。

 本校の特徴として述べておきたいことは、東京農業大学の伝統を引き継いで「実学」を学びの基礎においているという点です。実学とは、自然現象や実際の社会から問題を拾い上げて課題を整理し、そこから課題を解明するために探究していくという学び方です。ここで大切なことは、現実の世界に絶えず問題意識を持ち、「なぜそうなのか」「どうしてこうなるのか」「どうしたらよいのか」を自問自答していく姿勢です。そのために、本校では、日ごろの授業のなかで、生徒自らが問題やその解決方法に気づくような工夫を施しています。また総合学習の時間を使って、アクティブラーニングの手法により社会が抱える様々な課題を生徒が自らの問題意識へと変えられるように努めています。皆さんも、受け身ではなく、自ら積極的に学んでいく姿勢を貫いてください。興味や関心をもって学んでいけば、こんなに楽しいことはありません。また、本校は、自然に囲まれた静寂な環境のなかにあります。いつでも自然が育む豊かさの本質を見極めることができます。新入生の皆さんが、この抜群の環境にあるキャンパスのなかで、日々の授業や様々な学校行事、部活動などに全力で取り組み、多くの友人と出会い、互いに切磋琢磨しながら成長し進歩していくことを期待しています。

ここで、本校への入学に際し、皆さんに一つの言葉を贈ります。それは、「初心忘るべからず」ということです。「初心忘るべからず」という言葉は、誰が言った言葉か知っていますか。 そうです、室町時代に活躍した世阿弥の『風姿花伝』に出てくる言葉です。世阿弥は、日本の伝統文芸である能楽の大成者といわれる人です。お父さんの観阿弥から能役者としての基礎をたたき込まれて、一流の能役者にまで成長した世阿弥が、父親からの教えをまとめたのが『風姿花伝』です。初心とは、能役者としての基礎を固める時期で、ここで学んだことが、能役者として大成するかしないかの大きな分かれ目となります。「初心忘るべからず」という言葉は、一生生活していくために必要なキャリア教育の基礎基本を忘れてはならないという教えなのです。皆さんは、これまでも小学校・中学校で9年間勉強してきました。今まで学んできたことも含めて、これからの3年間の勉強が、人生を生き抜くための基礎となります。世阿弥の時代に世阿弥の教えは、その家の者にしか伝えることのない秘伝でした。今は違います。先生方は、授業だけでなく、学校行事や部活動を通して、君たちに出来るだけ多くのことを教えていきたいと願っております。君たちが学びたいと思う気持ちがあれば、この3年間は、皆さんの人生の基礎を築く、皆さんにとってかけがえのない初心の時代となることと思います。本校の校訓は、「不屈」「探究」「信頼」です。いかなる逆境にも屈することなく、旺盛な科学的探究心をもって、先生や友達との深い信頼関係を築いて、充実した高校生活にしてください。そのために、私ども教職員は、力強く皆さんを支えていきますので、どうか安心してください。

終わりになりましたが、保護者の皆様に一言お願い申し上げます。保護者の皆様と私たち教職員は、今日から新入生の皆さんを「指導し、育てて行く」という同じ命題に取り組むことになりました。共に育てることの基本は、学校と家庭の相互理解と信頼であります。私たち教職員は、力を尽くして、わかり易く指導してまいります。そして、皆様の期待に応えられる学校づくりに努めてまいりますが、そのためには保護者の皆様のご理解とご協力が欠かすことができませんので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

新入生の皆さん、皆さんが農大三高の生徒としていち早く自覚と責任をもち、実りのある高校生活を送ってくれることを祈願して、私の式辞といたします。

ページの先頭へ